羽柴弁護士の愛はいろいろと重すぎるので返品したい。【番外編 2021.5.9 UP】

 しかも、ちょうど後ろにあった木に、先輩はそのまま背中を強打してしまい、先輩は顔をしかめる。

 その時、私は、一緒にいたと知られたどうしよう! 訴えられたらどうしよう! 刑事の娘がこんなことやったら人生詰んだ……! と完全にパニック状態。もう普通の高校生活には戻れない。

 心中は、完全に犯罪者のそれだ。


 しかし、先輩はというと、自分のせいだから気にしないで早く行って、と私に告げると、パニックで泣く私をその場から離れさせた。それからも、自分の不注意での怪我ということで押し通していた、らしい。

 先輩はそのまま入院。なんと全治3か月。私は何度も謝りに行きたいと思って病院まで行ったのだけど、あの日の先輩を思い出すと、怖くて直接謝りに行けなかった。

 さらにその後、先輩はと言うと、第一志望ではない大学に行った、と風のうわさで聞いた。あの長い入院がそうさせたのだろう、といううわさも一気に校内を駆け巡った。


 そして先輩は卒業。意を決して先輩に会いに行ったとき、先輩はもう大学で一人暮らしを始め、以前の家には住んでいなかった。
 そこで先輩の居場所を誰かに聞けばよかったのに、私は周りの目を気にしてそれも聞けず、そのまま12年間、その事件を心の中で引きずり続けることとなったのだ。



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