まだ、青く。
結局私は疑問を抱えたまま日々を過ごした。

クラスの出し物が"10年カフェ"という過去10年間で話題になったスイーツを扱うカフェに決まり、そのスイーツ作りにも励んだ。

マカロン、パンケーキ、かき氷、タピオカの4つの担当の中で私は1番簡単らしい、かき氷になった。

氷をセットして削ってシロップをかけるだけの単純作業とはいえ、氷が削られる時に痛い痛いと泣き叫ぶのを聞くのが耐えられなかった。

休憩時間になると、真っ先にトイレの個室に駆け込んで1人きりになり、心を落ち着かせた。

どうか、当日かき氷の注文が少なくなりますように。

そう願っているしかなかった。


そんな毎日を送っているうちに、あっという間に本番1週間前となってしまった。

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