まだ、青く。
「こんにちは~」
「お邪魔します」
午後5時10分前に潤ちゃんと涼介くんはやって来た。
「あの、これよろしければ...」
「ぼくとあめんぼ先輩からの差し入れです」
食欲をそそる香ばしい匂いが鼻を刺激する。
2人は母が作らない物を私に聞いてきたことがあった。
でも、まさか本当に揚げ物類を買ってきてくれるなんて。
潤ちゃんが、召し使いとして縦横無尽に駆け回っている渉に袋を差し出した。
「えっ?あめんぼ先輩?」
渉はキョトン顔で袋を受け取った。
揚げ物がやって来たことよりも、潤ちゃんの呼び方の方が気になったよう。
そっか、渉はまだ知らなかったか。
一目惚れしたあの日と文化祭の時くらいしか会ってないから知らなかっただろうし、驚くのも無理はない。
「潤先輩のことはあめんぼ先輩って言うんですよ」
「あ、そそ、そうなんですか!」
「渉くんもあめんぼ先輩で大丈夫です」
「あっ、はい!」
渉の顔がみるみる綻んでいく。
最近の私は人のオーラは見えなくなったけど、表情でその人がどんなことを感じているか分かるようになった。
今の渉は喜んでいる。
の、先か。
舞い上がっている。
なんて玄関でごちゃごちゃやっていると、母がキッチンから顔を出した。
「あら~、2人も来てくれたの?嬉しい。ささ、ここは寒いから早く中に入って」
「はい」
「では、失礼します」
「お邪魔します」
午後5時10分前に潤ちゃんと涼介くんはやって来た。
「あの、これよろしければ...」
「ぼくとあめんぼ先輩からの差し入れです」
食欲をそそる香ばしい匂いが鼻を刺激する。
2人は母が作らない物を私に聞いてきたことがあった。
でも、まさか本当に揚げ物類を買ってきてくれるなんて。
潤ちゃんが、召し使いとして縦横無尽に駆け回っている渉に袋を差し出した。
「えっ?あめんぼ先輩?」
渉はキョトン顔で袋を受け取った。
揚げ物がやって来たことよりも、潤ちゃんの呼び方の方が気になったよう。
そっか、渉はまだ知らなかったか。
一目惚れしたあの日と文化祭の時くらいしか会ってないから知らなかっただろうし、驚くのも無理はない。
「潤先輩のことはあめんぼ先輩って言うんですよ」
「あ、そそ、そうなんですか!」
「渉くんもあめんぼ先輩で大丈夫です」
「あっ、はい!」
渉の顔がみるみる綻んでいく。
最近の私は人のオーラは見えなくなったけど、表情でその人がどんなことを感じているか分かるようになった。
今の渉は喜んでいる。
の、先か。
舞い上がっている。
なんて玄関でごちゃごちゃやっていると、母がキッチンから顔を出した。
「あら~、2人も来てくれたの?嬉しい。ささ、ここは寒いから早く中に入って」
「はい」
「では、失礼します」