まだ、青く。
「ありがと、渉」

「なんだよ、急に」

「急じゃないよ。ずっと思ってる」

「あっそ」


世界一不器用なやり取り。

姉弟だって

伝えられない、

伝わらない。

だからこそ、伝わった時の喜びは大きくて

また伝えたいと思う。


「分かった。来ていいよ。ただし、迷惑はかけないでね」

「おれに対して信用ナシかよ」

「信用してるよ。だって大切な弟だから」

「......はずっ」

「こっちだって。なんか胸がもぞもぞする」

「ムカデでもいるんじゃね?」

「や、やめてよ。そんなこと言わないで!」


結局私は弟に笑顔にしてもらって、胸に溜まっていたもやもやを少しだけ払うことが出来た。

不安はまだまだあるけど、私は1人じゃない。

私のことを助けてくれる人が、どんな時でも必ず側にいてくれる。

そう信じて、

明日も明後日も

頑張って生きようと思う。


弟が去った後、1人天窓から覗いた夜空には無数の星がそれぞれの光を放ち、必死に呼吸をしていた。



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