1ページホラー学校編
リコーダー
(女性11歳、小学生)

ピー、プー、ピー、プー。

夜寝ているとリコーダーの音で目が覚めました。

でも、起きて周りを見ても誰もいません。

机の上のリコーダーもリコーダー袋に入ったままです。

夢を見ているだろうとそのまま寝ました。

だけど、次の日もその次の日も同じことが起こりました。

私は怖くなってお母さんに相談しました。

「じゃあ、一緒に寝ようか」

そう言われて、お母さんと一緒に寝ました。

夜、薄っすらと私の部屋からリコーダーの音が聞こえた気がしましたが、お母さんが隣にいる安心感で気にせず眠れました。

よく眠れたその日は音楽の授業があってリコーダーを使い、授業の最後で掃除しました。

「あ」

その時、使っていたリコーダーが私のじゃないことに気づきました。違う名前が彫ってあります。

先生に言うと

「そのリコーダーはこっちで預かるから」

そう言って全然使われていない予備のリコーダーに変えてくれました。

「誰かのいたずらでしょうけど、気にしないでね。そのリコーダーをずっと使っていいからね」

結局、私のリコーダーは見つからず、その予備のリコーダーをもらいました。

その日からもう夜中、リコーダーの音で悩まされることはなくなりました。
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