片桐兄妹の言うことにゃ

昔から人や動物から嫌われる。藍とは真反対。

母親も殆ど燐を嫌って出ていったのだろう。

バイトの時間になり、家を出た。その点、バイトは良い。業務をこなしていれば文句は言われないし、何より金が貰える。

「燐ちゃーん」

ひらひらと手を振る姿。

「まどちゃん」
「早めに終わったから来ちゃった。一緒に帰ろ」

バイト終わりに、裏口から出るのを待っていた円香がいた。燐はそれに駆け寄る。
手を差し伸べられ、それを握る。

「今日は何パン貰えたの?」

茶髪で美人。何故藍と付き合っているのか甚だ疑問ではあるが、燐は円香が好きだった。

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