蜜溺愛婚 ~冷徹御曹司は努力家妻を溺愛せずにはいられない~
そんな台詞の後でジッと私の事を見つめてくる柚瑠木さんに戸惑い、私は話題を変えることにしました。
「そ、そう言えば、お料理教室の先生が若い男性だったんですけれど……」
「若い男性……?」
私は普段と違う柚瑠木さんの視線が気になっていて、この時柚瑠木さんの声が少し低くなった事に気付いていませんでした。だから……
「はい、とても素敵な先生だって香津美さんも驚いていらっしゃいましたし。」
香津美さんの意外な男性の好みを聞いて楽しかった事を思い出し「ふふふ」と笑ってしまいます。香津美さんは好みと本当に好きになる人って違う時もあるのよ、と教えてくれました。
「香津美さんの話は良いです、貴女は……月菜さんはその男性の事をどう思ったんです?」
「私が、ですか?」
何故でしょうか?少しだけ柚瑠木さんが不機嫌そうな顔をしているのは。私は何かおかしなことを言ってしまったのでしょうか?
「どうって……いい先生だと思いましたけれど?それが、何か?」
「本当に、それだけで香津美さんの様に喜んだりしなかったのですか?」
そう言って私に詰め寄る柚瑠木さんはいつもと様子が少し違っています。もしかして彼は私の事で……
「柚瑠木さん、もしかしてヤキモチですか?」