恋愛アレルギー
断片的な情報だけ与えられて混乱するあたしは、船見くんに助けを求めて視線を投げかけた。


「北澤くんは犬を飼っていたんだよ。その毛が衣類についてたんだ。日下部さんは犬アレルギーを持っていたから、その毛に体が反応してしまって、気絶したんだ。今までも、同じことが起きていたんだよ」


「犬……アレルギー?」


あたしは瞬きを繰り返す。


「あぁ。間違っても、恋愛アレルギーじゃないから安心して」


船見くんはそう言って笑った。


恋愛アレルギーじゃない……?


「でも、日下部さんがそう思いこんでしまうことも無理はないよ。相当苦しくてパニック状態になっていたと思うし、その時に好きな人の近くにいたことは事実だし。そういう偶然が恋愛アレルギーなんだって思い込みになっちゃったんだ」


あたしの、思い込み……?


でも、そういわれれば確かにそうかもしれない。


研司は犬を飼っていた。


田村くんも犬を飼っていて、写真を見せてくれたことがある。


白色のポメラニアンだ。
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