恋愛アレルギー
「よかった、目が覚めたんですね」


見知らぬ女の子はそう言って心底安心したように息を吐き出す。


「はぁ……」


あたしはぎこちない返事しかできなかった。


恋のライバルを本気で心配しているとは思えなかったし、この状況はどう考えてもおかしい。


それなのに、両親も船見くんもなにも言わない。


「自己紹介がまだでしたよね。あたし、船見洋子って言います」


船見……?


「俺の妹なんだ」


「妹!?」


あたしは驚いて、今度こそ上半身を跳ね起こしていた。


船見くんと女の子を交互に見つめると、確かに整った顔立ちには似ているところがあった。


鼻筋や、目の大きさ。


それに髪質もだ。


ということは、昨日見たあの光景は兄妹で普通に歩いているだけの光景だったということだ。


「嘘でしょ……」
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