恋愛アレルギー
あたしの中にあった障害はすべて取り払われた。


けれど、一度告白を決意してから随分と時間が経過してしまった。


その時間は必要なものだったけれど、告白しようという勇気は完全にそがれてしまっていたのだ。


「ま、告白は無理でもお礼はちゃんとしたほうがいいと思うよ?」


「そ、そうだね」


あたしはうなづく。


もちろん船見くんには病院で会ったあの日の内にちゃんと感謝を伝えている。


けれど今度はもっとゆっくり、ちゃんとお礼を言いたいと思っていたところだった。


「ほら、船見くん今ひとりだよ。行っておいでよ」


咲子に背中を押され、あたしは立ち上がった。


心臓はドキドキしているけれど、これはアレルギーのせいじゃないともうわかっている。


「あ、あの」


声をかけると船見くんは読んでいた文庫本から視線を上げた。


そして、ニコリと笑いかけてくれる。


「なに?」


「えっと、その……」
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