政略夫婦の懐妊一夜~身ごもったら御曹司に愛し尽くされました~

夏樹は眉を歪ませ、怖い顔をする。

「それさ、いったいなんなんだよ。飯田さんと不倫って。あり得ねえだろ、ただの上司だぞ」

「だって電話で私の悪口言ってたじゃない。俺の奥さんも飯田さんを見習ってほしいって」

「はあ?」

「それに、私にぶつけられないものを飯田さんに発散してもらってる、って聞いたけど。不倫じゃなかったらなんなのよ」

面倒そうにため息を溢す夏樹に私もカチンときて、フンと顔を逸らし、「説明してみなさいよ」と喧嘩腰になる。

不倫してくせに愛してるって。どういうつもり。……愛してる、なんて。

「わかった説明するよ。まず、飯田さんは四十五歳で、俺と同い年の子供がいる」

「え……はあ!?」

嘘でしょう!?
二十代に見えたのに!?

「だから俺にとったら母親みたいなもんだし、向こうもそういう風に振る舞ってくる。子供が産まれるならちゃんと奥さんのケアしてやれってうるさく言うし、俺もいろいろ相談してた」
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