政略夫婦の懐妊一夜~身ごもったら御曹司に愛し尽くされました~
「桃香ってば、そんなに怒らないでよぉ」
母がご機嫌取りの声を掛けてくる。怒ってはいないが、恥ずかしくてたまらない。
やがて夏樹が追いつき、私の隣に合流する。
「俺と桃香はうまくやってるから。心配しないでくれよ」
「そうね。桃香ちゃんとやっと両想いになれてよかったわね、夏樹」
え!?
「はあ!? 知ってたのか!?」
「あら、しまった口が滑っちゃったわ」
「おい! いつから!? どこからどこまで知ってるんだよ!」
「なんだっていいじゃないの。それにしても、この調子なら、ふたり目もすぐに見られそうね。楽しみにしてるから」
お義母さんは少女のようにフフフと笑いながら、夏樹から逃げていく。
頼むから七海を落とさないで、とヒヤヒヤしながら見ていたが、しばらくするとお義母さんは夏樹にパスをした。
「フギャァ、フギャァ」
七海のかわいい声が響く。
「桃香。七海、腹減ったって」
そして、私の腕の中へ。
隣にいる夏樹は、私と七海を支えるように肩を抱いた。
今までも、これからも。夏樹は大好きな旦那様。
新しい家族を迎えて、私たちは本当の夫婦になった。
END


