7歳の侯爵夫人
翌日も、またその翌日も、オレリアンはコンスタンスを連れて馬で出かけた。
今日は山へ、今日は草原へ、そして今日は街へ、という具合に。
朝のうちにいわゆるデスクワークは終わらせ、弁当持参で出かけるのだ。
領内の視察も兼ねているから、行く先々で領民に声をかけ、農作物の出来や、仕事の具合、生活の様子などを聞いたりもする。
3ヶ月前までのコンスタンスも領内を廻ってはいたから、多くの領民は侯爵夫人と話したことがある。
だが今回夫と一緒に廻る夫人は以前の彼女と違いすぎて、領民たちは少なからず戸惑った。
今回の夫人は挨拶のみで会話に入ってくることは無いが、とにかくいつも夫の隣でニコニコしている。
以前の彼女はいかにも貴婦人然としていたが、今の彼女は見るもの聞くもの何にでも興味を示し、キョロキョロしたり触ってみたり食べてみたり…、なんというか、子供の様だ。
だがヒース侯爵はそんな妻をさも愛おしそうに見つめ、その睦まじい夫婦の姿は、やがて領内の名物にまでなった。
今日は山へ、今日は草原へ、そして今日は街へ、という具合に。
朝のうちにいわゆるデスクワークは終わらせ、弁当持参で出かけるのだ。
領内の視察も兼ねているから、行く先々で領民に声をかけ、農作物の出来や、仕事の具合、生活の様子などを聞いたりもする。
3ヶ月前までのコンスタンスも領内を廻ってはいたから、多くの領民は侯爵夫人と話したことがある。
だが今回夫と一緒に廻る夫人は以前の彼女と違いすぎて、領民たちは少なからず戸惑った。
今回の夫人は挨拶のみで会話に入ってくることは無いが、とにかくいつも夫の隣でニコニコしている。
以前の彼女はいかにも貴婦人然としていたが、今の彼女は見るもの聞くもの何にでも興味を示し、キョロキョロしたり触ってみたり食べてみたり…、なんというか、子供の様だ。
だがヒース侯爵はそんな妻をさも愛おしそうに見つめ、その睦まじい夫婦の姿は、やがて領内の名物にまでなった。