白猫王子と俺様黒猫~猫神の嫁なんてお断りですっ!~
 と、とにかくまずはあのふたりとは他人のフリをしないと……。

 一瞬で女子の心を掴んだようなふたりと繋がりがある、しかも同居しているなんてみんなに知られたら、面倒な目に遭いそうだし……。

 特に愛羅には、ますます変に絡まれてしまうような気がする。

 うん、とにかく今は知らないふりして、後で隙を見て、ふたりにもそうしてもらうよう、お願いしないと……。

 と、机の上に開いた教科書を立てて顔を隠しながら、私がそんな計画を立てていた時だった。


「あ、枝乃だ。おーい!」

「枝乃、何隠れてんだよ」


 ふたりが私の名前を呼んで、手を振ってきた。

 クラスのみんなが、首を素早く動かして私の方を見る。

 ちょ、ちょっとなんで!?


「顔隠してたのに! なんで私に気づいたの!?」


 驚いた私は勢いよく立ち上がって、ふたりに向かって叫ぶ。


「そんなの、気配で分かるよ。俺たちを誰だと思ってるの?」

「あんなんで隠れたつもりかよ」


 平然とした様子で、ふたりはそう言った。

 け、気配―?

 猫神候補、恐るべし……。

 と、私がふたりの言動に顔を引きつらせていると。

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