好きだよ。。。
「つぐみちゃんって、映画とかよく観る?」

「う~ん、最近はあんまり。90年代のとかをDVDで観るかな。最近のお気に入りは、メグ・ライアンとトム・ハンクスの『めぐり逢えたら』かな。ああいう感じのラブコメって好き。DVD持ってるんだぁ」

「へぇ・・・。今度、俺のアパートに持ってきて、一緒に観ようよ」

どきんっ!翔太君のアパートに?しばらく無言でいると。

「駄目?」

「私・・・男の人のアパートって入ったことないから緊張して。・・・って言うか、恥ずかしいんだけど、20歳の時にできた初カレに振られてから、一度も男の人と付き合ったことないの」

「いいじゃん、なんか、そう言うピュアなのって嬉しい。大丈夫だよ、俺、襲ったりしないし。・・・あ、キスくらいはするかも」

キス・・・私は、何年していないんだろう。恋愛したくない、なんて、振られてあんな苦しい思いするくらいなら、ってずっと避けてた。

私が翔太君の唇を見つめていると。

「ん?どした?」

「なっ、なっ、なんでもないっ」

「俺とのキス、想像した?」

くすっ、といたずらげに笑って翔太君が言った。私は、ゆでだこ状態。

「・・・バカ」

話している間に、料理が次々と運ばれてきて、最後のメイン、豆腐のチキンナゲットが運ばれてきた。

「デザート、どうする?このコース、デザートはついていないんだよね。俺、甘いものに目がなくて」

「あ、私もッッ!!」

「この・・・豆腐アイスのパフェ、おいしそうじゃないか?」

抹茶アイス、生クリーム、あずき、豆腐アイス・・・ん~、なかなかにカロリー高そうだ。

「この時間に、食べる?」

「カロリー、気になる?じゃ、半分こしよっか」

半分こ・・・間接キス・・・私は、また、赤くなる。

ピンポーン、スタッフ呼び出しボタンを呼んで翔太君が豆腐アイスのパフェを頼む。スプーンを2本、頼む。

「つぐみちゃんってさ、ホントに純だね」

「っっっ!!」

「そういうところもすごい好き」

もうもうもう、なんでそんなことを真顔で言えるかなぁ。

豆腐アイスパフェが届いて、2人の真ん中に置かれる。

「隣に座ったほうが、食べやすいよね」

翔太君が言うと、私の隣に滑り込んでくる。

翔太君の温度をより近くに感じて、ドキドキする私。

「さっ、食べよ」

「うん」

ドキドキしながら、食べる。スプーン同士がかちっ、とくっつくたびに、ハートが飛び出すかと思った。

翔太君は、これからもどれくらいこんなドキドキをくれるのかな。


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