飴色溺愛婚 ~大胆不敵な御曹司は訳ありお嬢様に愛を教え込む~


「大丈夫だ、それくらいなら俺が何とかしてみせる。さすがに結婚を無かったことには出来ないが、千夏(ちなつ)梓乃(しの)さんの傍に居れるようにすることくらいなら」

 今まで私たちの話を黙って聞いていた(かい)さんが手を上げる。私の気持ちを考えそう言ってくれる彼の気持ちが物凄く嬉しくて、胸の奥がグッと熱くなる。

「櫂さん……本当ですか!」

「ああ、これでも俺だってそれなりの立場だからな。あの爺さんに少しくらい強めの意見をする事は出来るさ、安心していい」

 普段自分の立場をそんな事に使うような人じゃない、それくらい私にだってわかる。それでも私と梓乃のために櫂さんはそうしてくれてるんだ……
 それは梓乃にも伝わったらしく、少し戸惑った表情で私達を見つめている。

「良いわよね? 私が梓乃の傍に居たいの、貴女が不安な時に手を握っててあげたいの」

「姉さん……本当に、いいの?」

 迷った様子を見せた梓乃だったけど、私が強く気持ちを伝えると彼女はゆっくりと頷きもう一度確認してきた。
 初めて……私は自分の妹に頼られた。不謹慎だって分かってるのに、その事が嬉しくて堪らなかった。

「良いに決まってるでしょう? 私は貴女の姉で櫂さんは義理兄なのだから、絶対に梓乃の味方になってみせる」

「ああ、そうだ。遠慮なく俺と千夏を頼ってくれ」


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