飴色溺愛婚 ~大胆不敵な御曹司は訳ありお嬢様に愛を教え込む~
『ちょっと話があるの、近いうちに会いに行くから』
そんな一方的なメッセージが入ってきたのは父から櫂さんに電話があって二日後の事だった。その送り主は二階堂 百々菜、私の散々苛めていた異母姉だったのだけど。
私と櫂さんの結婚が決まってからというもの、嫌がらせ以外で話しかけられることはなく家を出てから一度も連絡なんて無かったというのに。
「いまさら、どうして……?」
姉に対していい思い出など一つもない、会えば何をされるかという恐怖ばかりで。だからといって無視をすればあの人は後々面倒な事を起こしかねない。
『新河さんには黙って来なさい。余計な事を言ったら、その時は分かってるわよね?』
こういう所も本当に我儘な彼女らしい、櫂さんに知られては都合の悪いことをしますと言っているようなものだから。
ずっとこうやって姉はあの屋敷で女王様のように自由に振舞っていた、私が結婚して離れてもそれは続くのかと流石にウンザリしてくる。
結局……何度かメッセージのやり取りをした後、私は諦めて姉の都合の良い日を確認し近場のカフェで会う約束をしたのだった。
「一応、梓乃にも伝えとこうかな……」
私は姉から来たメッセージの内容を、念のためにスクショして梓乃にメッセージで送っておいた。
櫂さんに話せなくても、梓乃に伝えておけば少し安心出来ると思って。