飴色溺愛婚 ~大胆不敵な御曹司は訳ありお嬢様に愛を教え込む~
「ほら、これをテーブルに運んでくれ」
櫂さんに出来上がったサラダのボウルを渡されて、テーブルへと運ぶ。食器棚からサラダに合いそうな食器を取り出して、それも並べて置いておいた。
小さな子供みたいな手伝いだったけれど、今までやらせてもらえなかったことを出来る事も、何かの役に立てることも凄く気持ちが良いと感じた。
「櫂さん、次は何をすればいいですか?」
「ん、千夏は先にテーブルに着いていてくれ。後はお楽しみ、だからな」
そう言ってくるんと卵にチキンライスを包んでいる櫂さんはオシャレなお店のシェフのようで、なんだかカッコよく見えた。
今まで柚瑠木兄さんが一番素敵な男性だと思っていたけれど、櫂さんも彼に負けず劣らず魅力的な人なのね。
彼に言われた通り椅子に座って、櫂さんの調理がすべて終わるのを待つ。キッチンに背を向けた状態なので、今か今かとドキドキしてしまう。
水の流れる音が止まりこちらへと足音が近づいてくる、ワクワクしながら目を閉じて待っていると……
「お待たせ、千夏のリクエストのオムライスだ」
「え……? これって、もしかして?」
目の前に置かれたオムライスは半分がホワイトソースで、もう半分がデミグラスソースだった。テレビや雑誌で見たことはあるけれど、こうして食べるのは初めて。喜びで目を輝かせ櫂さんを見れば、彼は優しく微笑んでくれて。
「欲張りな千夏のために、俺の特製オムライス。さあ、冷める前に食べようぜ」