飴色溺愛婚 ~大胆不敵な御曹司は訳ありお嬢様に愛を教え込む~
目の前には櫂さんの作ってくれた特製オムライス、私の切った不揃いの野菜などは美味しそうなコンソメスープに変身した。取り分けられたサラダも瑞々しく、今までの食事とは違って見えた。
いつもは他の家族が食事を終えてから自分の番だった、目の前に誰かが座っている事も久しぶりで。
「どうした、千夏? 苦手な物でもあったのか」
「いいえ、どれもすごく美味しそうです。ただ、あまりにも想像していた結婚生活とは随分違っていたので……」
てっきりあの屋敷での生活と同じよう、自分は厄介者として扱われるのだと思ってた。あの家を出たところで、私が二階堂にとって隠したいほどの存在には変わらないのだから。
それなのに櫂さんは私の事をまるで普通の奥さんのように扱うのだから不思議でしょうがない。
「ふうん、千夏がどんな結婚生活を想像していたのかは後でゆっくり聞かせてもらおうかな。だが今は食事が優先だ、早く食べて感想を聞かせてくれよ?」
「あ、はい。いただきます」
後で問いただされたらどう答えるのが良いのかしら、素直に話すと家族の印象が悪くなるかもしれないし。けれどそんな心配は、櫂さんの特製オムライスを口にしたら吹き飛んでしまった。
「……え、ええ!? このオムライス、凄く美味しい!」