飴色溺愛婚 ~大胆不敵な御曹司は訳ありお嬢様に愛を教え込む~
……く、クラクラしてきちゃいます!
冗談抜きで、櫂さんのそんな表情と声を私だけに向けられてしまっては頭がどうにかなってしまいそうです。彼は自分の顔の良さと色気ある声をちゃんと分かって使いこなしてる、間違いなく確信犯なわけで。
綺麗な男性は柚瑠木兄さんで慣れているはずなのに、櫂さんは何かが違う気がする。じっと見つめられると、なんだか追い詰められていくような……
「櫂さんの作ってくれたオムライスが一番好きです……」
「本当? 俺のが一番好き?」
戸惑いながら答えると、櫂さんはもう一度私に返事を求めてくる。なぜそんなに何度も聞きたいのか分からなかったけど、彼がとても嬉しそうな顔をしたのでもう一度答えた。
「ええ、櫂さんのが一番好きです」
「うん、じゃあもう一度お願い。俺の事が一番好き?」
「はい、櫂さんの事が一番す……か、櫂さん! 何を言わせようとしてるんですか!」
いつの間にか質問の内容を変えられていた事に気付かず、彼にとんでもないことを言わされそうになっていた。真っ赤な顔で櫂さんを睨むと、彼は悪戯っ子のような笑みを見せて……
「残念、さすがにちょっと欲張りすぎたかな? 千夏があんまり素直で可愛らしいからつい、な」
そんな言い方で誤魔化そうとしてませんか? それでも可愛いなんて言われ慣れてないせいか、怒りよりも恥ずかしさが勝って文句が言えなくなってしまうの。