飴色溺愛婚 ~大胆不敵な御曹司は訳ありお嬢様に愛を教え込む~
「夫が可愛い新妻に喜ぶような何かをしてやりたい、それだけの事だろ?」
「ま、またそういう事をっ!」
櫂さんは余裕の表情でそういう事ばかりを言う、言われた私は恥ずかしくて顔が真っ赤になってるのに。熱くなった頬を両手で包んでいる私を満足そうに見ている櫂さん、これも絶対わざとでしょ!
彼の思い通りの反応をしてしまう、世間知らずな自分が怨めしい。
「もう櫂さんには聞きません! ちゃんと答えてくれないし、私をおもちゃにして」
プリプリと怒りながらオムライスを掬って口に運ぶ、櫂さんに揶揄われるくらいなら冷めてしまう前にオムライスを食べてしまわなきゃ。
せっかくの好物だもの、しっかりと味わっておきたい。
「そうやって怒ってる顔も、もの凄く可愛いな。本当に千夏は見ていて飽きない」
「うぐっ!」
黙々と食べていれば櫂さんも余計な事を言って来ないかと思ったのに! 私のそんな考えはまだまだ甘く、彼はブスくれた私の顔まで可愛いとニコニコ顔で見つめている。
櫂さんってこんなにカッコいいのに、もしかしてとても目が悪かったりするんじゃないかしら?だって……
「櫂さん、私のことを可愛いと言ってくれたのは貴方が初めてです」
身内からは貶されることはあっても褒められたことは無い。理解者である柚瑠木兄さんだってそういう事は口にしたりしなかった。
そんな私がこんなに可愛いを連発されるなんておかしいもの。