【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング
ふんっと顔を背け「女扱いしてくれなくって結構よ」と言い放つ。 自分でも可愛げのない性格だとは自覚している。
裕福な家に産まれお嬢様と呼ばれ、父には溺愛されて育った。
ルナは小さな頃から泣き虫で私の後ろをついてばかりいる妹だった。 だから自然と自分はしっかりしなくてはと自覚が産まれた。
桜栄家のお嬢様として呼ばれるのを嫌い、就職を機に実家を出て一人暮らしを始めた。
父は私とルナを同じように溺愛してくれたけれど、いつも「レナはしっかりしているから大丈夫」と言われた。
そうなりたいと願ったのは自分だけど、しっかりしているで片付けられるのを寂しく感じた。 頼りなくいつだって守られるルナを羨ましく感じる日だってある。
いつからかこんなに意地ばっかり張った可愛げのない女になってしまった。
はぁーと車内で大きなため息を吐くと、隣に座っている海はこちらをジッと見て何故か肩をぴたりと密着させる。
名前と同様、彼のスーツからはマリン系の香りが仄かに香る。 ちょっぴり小麦色の肌と大きな瞳にサラサラの髪の毛。 夏の海がよく似合う明るい男だとは思う。 そして自分とは正反対だとも…。
「なーに?まだほっくんを忘れられないの? もう二年前の話じゃない」
「無神経なのよ、あんたは。」