【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング
「ワインや云々はよく分からないんだけど、確かに合う気がします~…。んー美味しいなあ。
でも僕は、さっき弓香さんが作ってくれた炒飯も同じくらい美味しいと思います」
嘘偽りなくそう感じたからそう言ったのだけど、顔を上げた弓香さんは少しだけ苦笑気味だった。
長い前髪を掻き分けて、ワインを飲む仕草もどこか色気がある。 年齢のせいだろうか、弓香さんはどこか憂いを帯びている不思議な魅力のある人だった。
「相馬さんは人の気分を良くするのが上手な人だわ」
「そんな…本当にそう思ったから言ったまでですけど。」
「あなたと仕事をしていると気分が良くなるの。 明るくて、一生懸命で見ていて気分がいいわ」
「弓香さんこそ僕の事褒めすぎですって。 大した事ありませんよ、自分なんて」
「でも阿久津フーズファクトリーの社長さんも期待してるって言ってたわよ。」
「それは光栄ですね。」
俺も社長を尊敬している。 その社長に認められるのは、仕事を頑張ったかいがある。
阿久津フーズファクトリーの仕事は面白い。 こうやって弓香さんのような特殊な仕事をしている人にも会えるし、普通に生きてたら絶対に出会えないような人とも出会いがある。
そもそも阿久津フーズファクトリーに就職をしたからこそほっくんに出会えてレナにも出会えた。