【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング

言葉も失い驚いている私に対して、走り出した海の笑顔は余りにも眩しすぎた。

男の人と手を繋ぐ事にさえ慣れていない自分のうぶさが恥ずかしい。 それとは対称的に平気で女性と手を繋げる手慣れた海が憎い。

繋がれた指先が熱い。 どうしよう、手汗が噴き出そう。 それ以上に胸がドキドキいっていて、顔が熱い。これは夏の暑さのせいだけだったのだろうか。

「レナちゃん見て~。近くで見ると案外間抜けな顔してんね~」

「あんただって間抜けな顔してるわよ。」

「あ、ひでぇのー。レナちゃんは毒舌なんだから~」

繋がれている手が恥ずかしくて、わざと可愛くない発言をしてみたり
というか、この握られている左手はいつ離してくれるのだろうか。 手汗がすっごく気になるわ。 
でも海はごく自然に私の手を取って牧場を歩く。

少しだけ背の高い彼を見上げて、誰かと付き合ったら私もこんな事をするのだろうか、と考える。
その視線に気が付いた海は、目尻を下げて大きな瞳を細めて太陽よりも眩しく微笑う。

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