独占欲が止まらない。クールな社長の裏の顔。
そのあと2人で一緒にご飯を作って食べた。
玲は意外と器用で手際がいい。
玲がチャーハンを仕上げ、私はサラダとスープを作った。

「深山ー、すごい美味しいな。」

「ありがとうございます。クラムチャウダーが大好きなんです。なのでこれだけは得意で…でも玲のチャーハンの方が格が上ですけどね。」

「そんなことないぞ。いい味でてる。体に優しい味がするよ。」

ふたりで一緒に片付けをし、またソファーに座った。

2人でワインを開け、ぽつぽつと玲は話し始める。

「実はさ、昨日行った会社の社長から娘さんを紹介されてさ。時々そういうことがあるから中条も気を回してかわしてたんだけど、中条が席を外した途端縁談の話をしてきたんだ。こちらが断りにくいことを百も承知で…しかも取引のように仕事の話もされてさ。」

「…」

「それで自分はまだ会社を背負ったばかりで家庭を持つことはまだ考えられないと返答したら、自分がバックアップするからなんの心配もない、と言われて。どうにも娘さんに気に入られちゃったみたいなんだよ。でもさ、俺は娘さんに会ったのも昨日が初めてだし、どこをどう気に入ってもらったのかもわからない。なのに気に入ったからと言って親の力で結婚は持ち込もうとするその気持ちが理解できない。俺は物なのか?」

「…」

「俺にだって気持ちはある。その娘さんが俺を知って、分かって結婚したいんじゃないんだ。社長という立場と見た目だけで決めたとしか思えないんだ。俺という人間を見てないんだ。」

玲の心の中の叫びが聞こえてきた。
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