愛の距離がハカレナイ
「本当に失礼な事を言うわね。水島。」

こう見えても、20代半ばまでは何かとあったものだ。

でも仕事が忙しくて、結局フラれてしまう。

そんな恋愛をした結果、今のつつましい生活となっている。

その辺の事は、水島も把握しているはずだ。

「その代り、週末に下ごしらえしたものだから…今日は唐揚げの日なのよ。」

ああ、これじゃあ、色気も何もない。

「へえ~、食べさせてよ。大好物だから。」

そう言えば、居酒屋でも誰からともなく必ず注文するメニューだよね。

そんな事を思いながら、手早く準備した。

「いただきます。」

水島はいつもと同じように手を合わせる。

こういう所は、ちゃんとしているのよね。

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