同期はまさかの御曹司?☆ 番外編完結
オールを手に持ち、漕ぎ始めると心地よい風が吹いてくる。
久しぶりのカヌーにテンションが上がりグイグイ漕いでいると後ろから慶太が

「ヤベ、マジで楽。ユイ最高!!!」

ちょっと!忘れてたけど慶太もいたんじゃん。
漕いでよ!
振り返り睨むと笑っていた。 

ここは水が綺麗で湖底までしっかり見える。
魚が泳いでるのさえ見えており、みんなの喜ぶ声が聞こえてきた。
 
みんなをカヌーに誘って良かった!

インストラクターに教わった洞窟へ向かう。

入り口から陽の光が差し込むが洞窟の中は湖面が揺らいで反射し幻想的。
素敵!!!
慶太が写真におさめてくれた。

1時間半漕ぎ、流石にみんなは疲れた様子。ゆっくりとは言え普段使わない筋肉だもんね。
そろそろ帰ろっか。

湖岸へ戻り自転車でキャンプ場へ戻った。
お昼ご飯は自炊だったか…
疲れちゃって面倒くさいなぁ。
そう思っていたが康祐はさくっと火を起こしお湯を沸かす。

「こう言うところで食べるラーメンは最高なんだよ。」

ラーメン!!!
みんなは声をあげてテンション一気に上がった。
疲れてるから適度な塩分欲しかった!
それに凝ったものじゃなくてさっと食べられるようなもの食べたかったかも。

康祐はラーメンを茹で鍋のままドーンと机に置いた。
そしていきなりレタスをちぎり始めた。
茹でずに余熱で食べるのがいいんだよ、と。
めっちゃワイルド。

「さあ、伸びる前に食べるぞ!」

運動した後の私たちはお腹が空きすぎて無言でラーメンを啜り出した。

「はぁ〜、満足!ごちそうさまでした!」

「レタスってちょいシナってるのも美味しいね。」

ラーメンだけなので片付けはあっという間。 

「さてさて、真由様ご所望のものを出しましょう!」

??
なんだっけ?

康祐が布を出してきた。



「うそーっ!ハンモックじゃん。」

「そこらへんの木陰にかけたらいいよ。」

康祐は2つ持ってきており私たちに作ってくれた。

ハンモックに憧れていた真由は喜んで乗っていたが簡単そうに見えて意外と難しかった…。
私はグルリ、と一周回って落ちてしまった。

「まさか、だろ。マジか〜。やっぱユイはやること一味違うな。」

そんなことを康祐言われ、みんなに大爆笑された。
もー恥ずかしい!
ほっといてよ。
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