同期はまさかの御曹司?☆ 番外編完結
その日のうちに保科は上に呼び出された。

営業に出ては他社の女の子にも手を出していたようであまりいい噂がなかったらしい。営業に出ては営業もそこそこに女の子と話して、相手の営業とのやりとりを疎かにしていたことに注意が下った。
また、今回は脅迫までしており厳重注意となった。
もともと仕事もできず営業として成り立ってなかったこともあり倉庫管理へ回された。
真由への報復をすることのないようにきつく注意されていた。
万が一のことがあれば懲戒解雇なだけでなく告訴すると通達している。

康祐から対応を聞きホッとした。
これで保科さんの件はなんとかなった。
でも保科さんの彼女としては倉庫に追いやられた彼氏をどう思うのだろう。
また真由に当たるのではないか。
倉庫管理だって大切な仕事だが…営業とは雲泥の差だ。

そんなことを考えていると、
「ケント、先輩が謝ってきたの、今までのことを。私を脅迫してたって聞いたって。それに他の女の子にとっかえひっかえ声かけてたのも知ってんだって。他社だから目をつぶってたみたいだけど流石に会社でそんなことするなんてもう耐えられなくて私に当たったって言ってた。でもこれで踏ん切りついたって。」

「よかったな!」

「うん。」

やっと問題が解決してホッとした。

帰りに真由を送ろうとしたら「ユイと帰るから大丈夫。」と断られた。

康祐も驚いた顔してたが2人で帰るのを見送った。

康祐と2軒目に移動。
「ありがとな。お前のおかげで助かった。」

「元々のあいつの行いの悪さがあったんだから自業自得だ。」

「助かったよ。」

「それよりさ、真由と付き合ってくの?振りだけじゃないだろ。」

「あぁ、本気で付き合いたいと思ってる。」

「そっか。良かった。お前ら絶対お似合いだから。ユイもケントなら真由を任せられるって言ってたよ。」

「親かよ!」

「ハハハ…幸せになってほしいんだよ。オタクって友達もいなくなった時期もあったみたいだしさ。あんなオタクなら俺は面白いからいいと思うけど本人的には殻に閉じこもっちゃったみたいだしな。」

「そうだな。オタクっていうほどのもんじゃないけどな。」

「これから落としにかかるよ。」  

「もう落ちてると思うけどなぁ。」

「そうであってほしいよ。」
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