夜明けの光をあつめながら
おばあちゃんが私の名前を忘れてすぐのことだった。

私が中学校から下校している最中に、近所に住む人が私の元まで走ってやってきた。

そして『星野さんのおばあちゃん、豪雨の中なのに家を出ている』って、顔を真っ青に染めながら、私にそう告げた。

最初は何を言っているのか、私は理解出来なかった。
『この人、何を言っているんだろう』って、ただそれだけを私は思った。

・・・・でも『嫌な予感』だけは漂っていた。

だから私は急いで家に帰った。
現状をあまり理解していなかった当時の私だけど、『不安な気持ち』でいっぱいだった。

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