極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました

「仕事が忙しいのかしら。あまり無理しないでね」
「……ご心配をありがとうございます」
「俺がついてるから大丈夫だ」
「しっかり支えてあげるのよ。働く女性はいろいろあるでしょうから」


支えなければならないのは、むしろ妻の立場の美羽のほうだろう。同じ職場にいる美羽なら不規則な生活を強いられるパイロットの夫を上手にサポートできると、有子に期待を込められたのは結婚の挨拶をしたときだ。

翔と有子、どちらに対しても隠し事をしているうえ、なにからなにまでダメなことばかりで気持ちが落ち込んだ。

それからほどなくして有子が帰り、賑やかだった部屋が急に静かになる。
玄関からリビングへ戻りつつ、翔が肩越しに美羽を見た。


「母さんが余計なことを言って悪かった。気にしないでくれ」


子どもの話題を指しているのだろう。女同士の勘は鋭いものだと百合香を見て思い知らされたから、もしかしたら有子にも気づかれやしないかとハラハラした。
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