極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました

「ありがとうございます」
「ルイボスティも用意してもらったから」


中サイズのピッチャーから、翔がグラスに注ぐ。


「なにからなにまで本当にありがとうございます。でも翔さんはほかのものを食べたほうが……」


美羽と同じでは味気ないだろう。せっかく南国に来たのにホテルに缶詰めのうえ、おいしいものも食べないのでは楽しさが半減だ。


「このホテルで出されるトマトの冷製パスタはなかなかイケるんだ」
「翔さん、食べたことがあるんですか?」
「フライトで泊まったときにね」


翔が大皿から取り分け、美羽に差し出す。ミニトマトとトレビスの彩りが鮮やかだ。


「無理にとは言わないけど、まずはひと口食べてごらん」


翔は向かいで両肘を突いた手に顎を乗せ、優しい微笑みを向けた。

以前、翔に作ってもらった冷やしネバネバうどんが大丈夫だったのだ、きっとこれも食べられるだろう。
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