極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました
パスタをフォークに巻きつけ、そっと口に運ぶ。ゆずの爽やかな香りが鼻から抜け、とても上品な味だ。カニの甘味とトマトの酸味が程良く調和され、トレビスの苦みがいいアクセントになっている。
「すごくおいしい!」
思わず目を輝かせた。翔が言うだけのことはある。
「だろう? なんなら、これ全部美羽が食べたらいい」
「さすがにそんなにたくさんは無理ですから」
翔が大皿を美羽のほうに滑らせるから、笑いながら返す。
食事をおいしいと感じたのは、翔が作ってくれたうどん以来。するすると喉を通り、気持ちがいいほどに食が進む。
「美羽のそんな顔、久しぶりに見た気がする」
「……そうですか?」
「やっぱりおいしいものには敵わないな。俺では笑顔にできないらしい」
「そんなことないですよ。翔さんといてうれしくない女性なんて、きっとこの世にいないですから」
自虐する翔に最上級の褒め言葉を捧げる。