極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました
いよいよ立っていられなくなり、その場に蹲ってしまった。
たぶんこのところの寝不足のせいだろう。それに今日はお昼ごはんもろくに食べていない。グランドスタッフは意外と激務。帰りの電車で座れなかったのも大きい。
こめかみを脂汗が伝い、フロアに手を突いたときだった。
玄関ドアが開き、翔が帰宅した。
「なんだ、どうした?」
しゃがみ込んだ美羽を見て驚いた声を上げ、慌てたようにそばに屈み込んだ。
「ちょっとふらついただけです。……でも平気ですから」
「平気なわけがないだろう。立てるか?」
翔に両腕を掴まれたが、足に踏ん張りがきかない。膝から下が、まるで言うことを聞いてくれないのだ。自分の足とは思えない。
埒が明かないと思ったのだろう。翔は美羽を突然抱き上げた。
「きゃっ……だ、大丈夫ですから」
ジタバタしようにも目眩のせいで力が出ない。