憧れの陛下との新婚初夜に、王弟がやってきた!?
ジェイドの大きな手が胸元を這う。
またしてもとろけるような口付けが再開されて、私は必死にそれに答える。
口付けに夢中になる内に、いつのまにかジェイドの手が私の胸を包み、その柔らかさを確認するように持ち上げた。
彼の手によって、寝巻きの前が少しずつはだけさせられて晒されるのが分かって、フルフルと肩が僅かに震える。
それを宥めるように重ねていた唇が離れて、チュッチュッと頬やこめかみ、耳の辺りに優しくくちづけていく。
「っあ!そこやぁっ!」
不意に彼の手が、胸の頂を擦って私はびくりと身体を跳ねた。
それなのに、彼はそのまま動きだけ止めて
「痛いか?」と首を傾ける。
「違うっ…けど」
痛いというより、ゾクリとするような、よく分からない今までにない刺激に私はどう答えたらいいのか分からない。 
そんな私の困った様子をしばらく見下ろしていたジェイドが唇に軽く口付けて、そしてフッと妖艶に笑った。
「じゃあ、慣れだな。その内気持ちよくなる」
そういうや否や、また同じ場所を指先で擦り上げる。
「っあん!」
不意打ちで与えられた刺激に私の身体はまた小さく跳ねて、次いで自身の口から出た驚くほどに甘い声に口を覆う。
恥ずかしい声…こんな声が自分から出てくるなんて思ってもなくて…。
それなのに、ジェイドはどこか満足そうに微笑むと、耳元に唇を寄せて
「その声もっと聞かせろ。聞きたい」
強請るように言って、チュッと耳に口付ける。
「時間はあるから。ゆっくりなれたらいい」
そう言って顔を上げて微笑んで…その顔が胸元に降りていくと、ぬるりと胸に柔らかくて熱い感触が這うのがわかる。
まさかそんな所を口で!!
そう思った次の瞬間、ジュッと先端を吸われて
「ひぁあっ!」
胸が疼いて、身体の奥がずくりと騒いだ。
先ほどの擦り上げられた時とはまた違う、疼くようなもどかしいようなそれに、私ははくはくと息を吐く。
ジェイドの手は、刺激に慣らすようにやわやわと優しくもみあげては時々先端を擦り上げたり、摘んだりしていく。
「ふぁっ、んっあぁっ!」
その度に私はピクリピクリと身体を震わせて、彼のシャツを握りしめて、その刺激を受け入れる。
チロリとくすぐるように先端を刺激され、時に指で潰され、擦り上げられ。熱い舌で転がされて私はされるがままに声を上げる。
「気持ち良くなってきたみたいだな。」
「っ…ぁんっ、んんっ…はぁ…ぁっそんなとこで…喋らないでぇ」
胸に唇を這わせながら、満足そうに言う彼に抗議するけれど、どう頑張っても甘えたような声にしかならない。
私の言葉に彼はクスっと笑っただけで、胸を包み込んでいた手が、今度はするするとお腹のほうへ降りていく。
その手がお腹を、脇腹を腰をくるくるとマッサージする様に落ちていき、ついに太腿を撫で、下に回って、お尻を撫でる。
いくら疎い私でもその先に何があるのかは理解できた。身体中に緊張が走った。
ジェイドに抱かれてもいいと思った…でもここから先に進んでしまって本当にいいのだろうか?
そんな迷いが頭をよぎってしまう。
私がそんな考えを浮かべると同時に、ジェイドの手がピタリと止まって。
ハッとして見上げれば、彼は僅かに眉を下げて理解している様子で微笑んだ。
「今日は…これ以上は行かないでおこう」
さっと私の身体から手を外すと。彼ははだけさせた私の寝巻きの合わせを閉じる。
「今日は?」
慌てて自分で外された前ボタンを止めようとするが、その手をジェイドに止められて、首を傾けて彼を見上げる。
視線があった彼は、またしても妖艶に笑って
「そう、ここからはまた次だ」
言い聞かせるように、唇に触れるだけの口付けを落とす。
「次!?」
驚いて声を上げる私の手をジェイドは引き上げて座らせると
「お前なぁ、まだ入り口にも来てないんだぞ」
と呆れたように肩をすくめる。
「そうなの?」
いや、たしかにこれが全てではないのは流石に知ってはいる…知ってはいるけれど、あれだけでもかなり恥ずかしくてどうしたらいいのかわからなかったのに…。
「お前、王妃教育受けたんだよな?」
「う…受けたけど…あれから時間が経っててその辺はよく覚えてなくて」
そう、たしかにユーリ様と婚礼を挙げる少し前に男女の営みについての話は聞いた…しかしそれももう一年も前のことで、その間にあった事が驚きと刺激が強すぎて…正直あまりきちんと覚えていないのだ。

「なるほど…なら、新鮮だな」
ジェイドが納得したようにポツリと言った言葉の何がなるほどで新鮮なのかわからないけれど、唐突に、胸元の合わせ目を押さえていた両手を取られて、中途半端に寝巻きに隠れた胸を彼の前に曝け出す格好になる。
そんな恥ずかし状態で、じっくりとジェイドに眺められて
「とりあえずは、今夜はここを覚える所からだな」
「え、まだ?っちょっと!」
抗議する間もなく、ひょいと持ち上げられて、彼の膝に向かい合う形に座らされると、背中をしっかりと片手で支えられてしまう。
胸を彼の眼前に差し出す形になり慌てた私をよそに、彼は不敵に笑って。
また胸への愛撫を楽しげに再開するのだった。
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