憧れの陛下との新婚初夜に、王弟がやってきた!?
休暇に入って数日。生誕祭を目前に控えた朝だった。
部屋の外から聞こえてくるわずかな物音に違和感を覚えて、私はゆっくりと起き上がった。
薄いカーテンが引かれた窓の外はまだ薄暗くて、珍しく随分と早い時間に目が覚めてしまたのだと理解をする。
音の出どころを探しながら眠たい眼を擦りながらぼんやりしていると。
「どうした?」
隣で眠っていたジェイドがまだ眠たそうな顔で薄らと目を開いて。私の腕を掴んだ。
「んん…よく分からないの…なんだか外が騒がしい気がして」
首を傾けて扉の外を指せば、ジェイドがムクリと起き上がって、ガウンを羽織る。
そのまま足早に戸口へ向かい、扉の前で耳をすませると…慌てて戻ってくる。
私もその頃にはベッドサイドのガウンを羽織って立ち上がっていた。
「どうやらユーリが産気づいたらしい。侍女達がばたついている。」
先程までの寝起きの顔は既にそこにはなくて、緊張したような彼の言葉に、私は「やっぱりそうなのね」と頷く。
ジェイドは私の身体を一度引き寄せると、チュッと簡単に額に口付けを落として、そして自身の部屋に向けて走り出した。
私も簡単に身づくろいを整えて、髪を束ねると、足早にリビングルームに向かう。
「あぁ!王妃様…申し訳ありません。起こしてしまいましたね!」
私の姿を見るや否や、幼い頃からユーリ様に使える一番年嵩の侍女が申し訳なさそうに礼を取る。
私はそれを慌てて制して
「いいのよ」と声をかける。
「ユーリ様は?産気づかれたのね?」
そう問えば、彼女は他の侍女に手にしていた布の束を渡して私に向き直る。
「今医師を呼んでおります痛みの間隔はまださほど短くはありませんが、出血がありますので、おそらく随分お身体の準備が整った状態ではないかと思います。」
「そう、お会いする事はできる?」
そう問えば、彼女はどうぞと、ユーリ様のお部屋の方を指すので、私は足早にそちらへ向かう。
「ユーリ様!」
お部屋に入れば、ユーリ様は寝台の柱に捕まって立っていらっしゃって、少し息を乱していらっしゃった。
「あぁ、アルマ、起こしちゃったかな?いよいよみたいだよ」
そう言って自身の腰をさすりながら、はははと無理に笑ってみせた。
慌てて駆け寄って、お身体を支えながら腰をさすってやる。横にならなくて大丈夫なのか?と一度寝台にチラリと視線を向けると。
「今はこの格好が一番楽なんだ。楽な姿勢でいるのが一番だってマーサが教えてくれたから、とりあえずは、ね」
そう言って、私の後をついてきた1番年嵩の侍女に笑いかける。
マーサと呼ばれたその侍女は確か子供が3人いると聞いた事がある。
「経験者が他にも沢山ついているから頼もしいよね」
そう余裕の無さそうな中でも戯けて笑うユーリ様に、私も微笑んでみせる。
「本当に頼もしいですね!私もお手伝いしますから、なんでも言ってくださいね」
もとよりユーリ様のお産には立ち会うつもりで、いくらかそうした関係の本も読んでいる。
とはいえ医師でもないから何もできないけれど、せめてお側で励ます事はできるだろうと思っている。
「あぁそう、ジフには報告しないでいいからね。こんな時間じゃあ駆けつけられないし、知らされるだけ酷だから」
どうせ朝には来るだろうし。
そう言いかけて、ユーリ様が「あ、来る!」と言われて急にうめき出される。
すかさず近くにいた侍女がやってきて、ユーリ様を支えながら、腰をさすり出す。
「王妃様はこちらをお持ちください」
そばにやってきた侍女に布を渡されて、訳がわからず戸惑う私に
「汗を拭って差し上げてください!」
と年配の侍女からの指示が飛ぶ。
「はっ…はい!」
慌てて私は布を握りしめる。
本当に私、役に立てるのかしら?
そんな不安が頭をよぎった。
部屋の外から聞こえてくるわずかな物音に違和感を覚えて、私はゆっくりと起き上がった。
薄いカーテンが引かれた窓の外はまだ薄暗くて、珍しく随分と早い時間に目が覚めてしまたのだと理解をする。
音の出どころを探しながら眠たい眼を擦りながらぼんやりしていると。
「どうした?」
隣で眠っていたジェイドがまだ眠たそうな顔で薄らと目を開いて。私の腕を掴んだ。
「んん…よく分からないの…なんだか外が騒がしい気がして」
首を傾けて扉の外を指せば、ジェイドがムクリと起き上がって、ガウンを羽織る。
そのまま足早に戸口へ向かい、扉の前で耳をすませると…慌てて戻ってくる。
私もその頃にはベッドサイドのガウンを羽織って立ち上がっていた。
「どうやらユーリが産気づいたらしい。侍女達がばたついている。」
先程までの寝起きの顔は既にそこにはなくて、緊張したような彼の言葉に、私は「やっぱりそうなのね」と頷く。
ジェイドは私の身体を一度引き寄せると、チュッと簡単に額に口付けを落として、そして自身の部屋に向けて走り出した。
私も簡単に身づくろいを整えて、髪を束ねると、足早にリビングルームに向かう。
「あぁ!王妃様…申し訳ありません。起こしてしまいましたね!」
私の姿を見るや否や、幼い頃からユーリ様に使える一番年嵩の侍女が申し訳なさそうに礼を取る。
私はそれを慌てて制して
「いいのよ」と声をかける。
「ユーリ様は?産気づかれたのね?」
そう問えば、彼女は他の侍女に手にしていた布の束を渡して私に向き直る。
「今医師を呼んでおります痛みの間隔はまださほど短くはありませんが、出血がありますので、おそらく随分お身体の準備が整った状態ではないかと思います。」
「そう、お会いする事はできる?」
そう問えば、彼女はどうぞと、ユーリ様のお部屋の方を指すので、私は足早にそちらへ向かう。
「ユーリ様!」
お部屋に入れば、ユーリ様は寝台の柱に捕まって立っていらっしゃって、少し息を乱していらっしゃった。
「あぁ、アルマ、起こしちゃったかな?いよいよみたいだよ」
そう言って自身の腰をさすりながら、はははと無理に笑ってみせた。
慌てて駆け寄って、お身体を支えながら腰をさすってやる。横にならなくて大丈夫なのか?と一度寝台にチラリと視線を向けると。
「今はこの格好が一番楽なんだ。楽な姿勢でいるのが一番だってマーサが教えてくれたから、とりあえずは、ね」
そう言って、私の後をついてきた1番年嵩の侍女に笑いかける。
マーサと呼ばれたその侍女は確か子供が3人いると聞いた事がある。
「経験者が他にも沢山ついているから頼もしいよね」
そう余裕の無さそうな中でも戯けて笑うユーリ様に、私も微笑んでみせる。
「本当に頼もしいですね!私もお手伝いしますから、なんでも言ってくださいね」
もとよりユーリ様のお産には立ち会うつもりで、いくらかそうした関係の本も読んでいる。
とはいえ医師でもないから何もできないけれど、せめてお側で励ます事はできるだろうと思っている。
「あぁそう、ジフには報告しないでいいからね。こんな時間じゃあ駆けつけられないし、知らされるだけ酷だから」
どうせ朝には来るだろうし。
そう言いかけて、ユーリ様が「あ、来る!」と言われて急にうめき出される。
すかさず近くにいた侍女がやってきて、ユーリ様を支えながら、腰をさすり出す。
「王妃様はこちらをお持ちください」
そばにやってきた侍女に布を渡されて、訳がわからず戸惑う私に
「汗を拭って差し上げてください!」
と年配の侍女からの指示が飛ぶ。
「はっ…はい!」
慌てて私は布を握りしめる。
本当に私、役に立てるのかしら?
そんな不安が頭をよぎった。