余りもの王女は獣人の国で溺愛される
そうして、最後の最後で慌ただしくなりながら迎えた式典は、両国の仲を現すように盛大かつ華やかに行われた。

お天気にも恵まれ、各近隣国の外交官達も参列し、両国間の街道開通を祝ってくれる。

「この度は両国の友好と交易の発展の場に立ち会えましたこと誠に嬉しく思います」

そんな挨拶が交わされる会場で、私は半年ぶりに父であるマテリカ国王や兄に再開した。


「マジェリカ、私の孫姫はどこだ?」

挨拶が落ち着いた父が私の元に来て開口一番に聞くのは私とルトの子、アクアリーテの事だった。

初孫でもないのに、父はどうやらかなり気になっていた様子。
私は少しの人見知りを発揮して、私のスカートの後ろに隠れたアリーを抱っこして父に見せた。

「お父様、この子が私とルト様の子でアクアリーテです」

水色の髪に琥珀の瞳のアリーはとっても可愛い幼女である。

「お母様の方のおじい様?私はアクアリーテ・ギャレリアです」

私に抱っこされて照れた様子でペコッと頭を下げるアクアリーテは可愛くて仕方ない。

お洋服もとっても可愛らしい私とお揃いのドレスで、お父様はすでに可愛さに顔が緩んでいる。

「おぉ、ついこの間生まれたと聞いたのに、やはり竜人族の子だなぁ。もうお話まで出来るのだな」

お父様の言葉にアルジーノお兄様も感心しきりで、私達の前に来る。

「人族なら3歳くらいか?すごくしっかりしているな。まだ生まれて3ヶ月だろう?さすが、人族とは違うな」

アリーの頭を優しく撫でながら、アルジーノお兄様が言う。

「竜人族は最初の五年の成長が早いのでね」

とはルトからの返事だ。

確かに、五歳のリン姫は自力でここに飛んで来ているし、人型でも十歳くらいの子どもになっている。

竜の形の時も大人よりやや小柄くらいの体躯をしているのだから、本当に成長が早い。

アリーも竜の形ではもう私が抱っこはできない大きさになっている。

「でも、五歳以降は緩やかで百歳まではのんびり成長します」

やはり、長命種なので成長スケールが違うようだ。
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