男装即バレ従者、赤ちゃんを産んだらカタブツ皇帝の溺愛が止まりません!
 それどころかサイラス様は己の優位を誇示するかのように、さらに体重を掛けてくる。
 見せ付けられた圧倒的な力の差におののき恐怖して体がカタカタと震えた。ここまでされれば、彼の意図するところにも思い至った。
 サイラス様は私の様子を余裕の笑みを湛えて見下ろしていた。
 どのくらいそうしていただろう。ここまで私の抵抗をいとも容易く封じ、一切手を緩めようとしなかった彼が胸にあてていた手を離し、圧し掛かっていた体を引いて私との間に空間を作る。
 突然の解放に、安堵より困惑が先に立つ。
「こういうことだ。お前はこれから俺が望むとき何時でもその体を開き、俺の欲望を受け入れろ。これが、俺が示す選択肢だ。選ぶのはお前だ」
 恐々と見上げる私に、サイラス様は酷薄に言い放つ。
「……もし、拒んだら?」
 カラカラになって乾いた喉から、絞り出すように問いかける。
「事実は白日の下に晒される。俺に秘してやる義理などないからな」
 サイラス様はスッと目を細め、淡々と答えた。
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