男装即バレ従者、赤ちゃんを産んだらカタブツ皇帝の溺愛が止まりません!
すっかり自分たちの世界に浸りきっていたところに声を掛けられて、ハッとして顔を上げる。
「ダボット様!」
「こんなところでなにをやって……ん? ニーナじゃないか。政務エリアまでやって来るとは珍しいな」
声の主は、私が謁見室で髪を切り落とす際に短刀を借りた近衛長官のダボット様だった。
「あの、この子の名前はニーナというのですか?」
「ああ。こいつは隣国ヘッセラボス共和国から献上されたピューマを母に持つ二世で、陛下が大事に飼われている。亡くなった母ピューマに代わり、陛下が赤ん坊のこいつに手ずからミルクをやって育てたんだ。もちろん専属の飼育係は付いているが、今でも陛下は暇さえあれば自らブラシをかけてやっている」
「そうだったんですか……」
「それよりお前、いったい陛下になにをしたんだ!? 俺とて陛下と付き合いは長いが、あのように憤怒を隠そうともしないお姿は初めて見たぞ」
ダボット様は優しげな垂れ目の目尻をさらに下げ、労しそうに短くなった私の髪を見つめていた。
「ダボット様!」
「こんなところでなにをやって……ん? ニーナじゃないか。政務エリアまでやって来るとは珍しいな」
声の主は、私が謁見室で髪を切り落とす際に短刀を借りた近衛長官のダボット様だった。
「あの、この子の名前はニーナというのですか?」
「ああ。こいつは隣国ヘッセラボス共和国から献上されたピューマを母に持つ二世で、陛下が大事に飼われている。亡くなった母ピューマに代わり、陛下が赤ん坊のこいつに手ずからミルクをやって育てたんだ。もちろん専属の飼育係は付いているが、今でも陛下は暇さえあれば自らブラシをかけてやっている」
「そうだったんですか……」
「それよりお前、いったい陛下になにをしたんだ!? 俺とて陛下と付き合いは長いが、あのように憤怒を隠そうともしないお姿は初めて見たぞ」
ダボット様は優しげな垂れ目の目尻をさらに下げ、労しそうに短くなった私の髪を見つめていた。