愛して欲しいなんて言わない!
西九条はそれ以後
小林について質問してこなかった
7時半すぎに食べはじめた夕食だったが
寝る時間はいつもと同じだった
11時になると
西九条が寝室の電気を消した
同じ布団で横になる
「本当に…妹、いないの?」
私は小声で質問をする
気になって仕方がなかった
どうして妹がいないのに、いると言ったのか
それが気になって
心の隅をつついていた
「小林のことか?
俺の書類には妹がいるとは書いていない
どうして?」
「気になったから
それだけ」
「…気になる?」
西九条の声のトーンが一気にさがった
あからさまに不機嫌な声になる
体の向きを変えると
西九条は私の体を抱きしめてきた
「何が気になる?」
低い声が
私の額にぶつかる
「誤解するな!
嘘をつかれたことが、気にいらない
妹がいないのに、なぜプレゼントを選んだのか
それが知りたいだけだ」
私は、西九条の腕の中で
暴れる
体の向きを変えると
西九条に背を向けた
西九条の体が
私の背中に密着する
温かい体温が、私の冷えた体を温めてくれた
「気づいてないのか?」
「何が?」
「ただの口実だ」
「は?」
「まだわからないのか?」
「意味がわからない」
小林について質問してこなかった
7時半すぎに食べはじめた夕食だったが
寝る時間はいつもと同じだった
11時になると
西九条が寝室の電気を消した
同じ布団で横になる
「本当に…妹、いないの?」
私は小声で質問をする
気になって仕方がなかった
どうして妹がいないのに、いると言ったのか
それが気になって
心の隅をつついていた
「小林のことか?
俺の書類には妹がいるとは書いていない
どうして?」
「気になったから
それだけ」
「…気になる?」
西九条の声のトーンが一気にさがった
あからさまに不機嫌な声になる
体の向きを変えると
西九条は私の体を抱きしめてきた
「何が気になる?」
低い声が
私の額にぶつかる
「誤解するな!
嘘をつかれたことが、気にいらない
妹がいないのに、なぜプレゼントを選んだのか
それが知りたいだけだ」
私は、西九条の腕の中で
暴れる
体の向きを変えると
西九条に背を向けた
西九条の体が
私の背中に密着する
温かい体温が、私の冷えた体を温めてくれた
「気づいてないのか?」
「何が?」
「ただの口実だ」
「は?」
「まだわからないのか?」
「意味がわからない」