幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
 リーゼの気持ちを見透かしたかのようにサージは言う。

(別に、焦っているわけじゃないんだけど)

 ただ、この地のためにリーゼには何ができるのか。それを見つけたいだけのこと。

「リリンダも、一緒に行こ」
「ん」

 リリンダも、世話係兼護衛としてここに留まることになった。
 リリンダは鎧を脱いで、今はベージュのブラウスに、茶のスカートだ。リリンダは可愛らしいのだから、もっと可愛い服を着ればいいのに。

(余裕ができたら、リリンダに新しい服をプレゼントしたいな)

 もう少ししたら、祭りがあるらしい。その時に合わせてプレゼントしたいなら、急いでお金を用意しなければ。

「じゃあ、行ってきまーす」
「主! 吾輩も一緒に! 背中に乗るがいい!」

 町長に向かって牙を剥いていたシドも、リーゼの護衛である。リーゼが出かけるとあって、張りきって背中に乗るよう申し出てきた。
 何もこれはリーゼを甘やかしているわけではない。シドの背中にいれば、何かあった時まずリーゼを避難させることができる。
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