幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
 一緒に馬車に乗っているのはアルダリオンの他、リリンダとシド。御者役はサージが務めている。
 アルダリオンにもたれるようにして、リーゼはあくびを漏らす。うとうととしたり、馬車の中で軽食を食べたりしているうちに、廃鉱山に到着した。

「……こんにちはー、誰かいますかー」

 一応、入り口のところから声をかけてみる。リーゼの前に出るようにして、シドがふんふんと中の空気の臭いを調べる。

「悪い臭いはしない。入って大丈夫だぞ」

 そう言ったのはシドである。この場合の悪い臭いというのは、有毒ガスが奥にたまっていないか、こちらに敵対心を持っている者はいないかということだ。

「じゃあ、吾輩が先頭な。サージは後ろを頼む」
「任せておけ」
「リーゼお嬢様は、私と手を繋いで歩きましょう。中は危険ですからね」

 先の様子が見えなくても、臭いである程度のことがわかるシドが先頭。アルダリオンはリーゼのすぐ側。リリンダがその後ろに続き、最後尾をサージが固めるという形だ。
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