幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
「火酒か。悪くないな。どこで飲む?」
「食堂にしましょう。ああ、おつまみも必要ですね……厨房に何かないか見てきます。先に食堂に行っていてください」
火酒の瓶をムラトに押し付け、アルダリオンは急ぎ足に厨房の方に向かう。彼の背中を見送り、ムラトは渡された瓶に目をやった。
「……この家は、悪くないな」
この屋敷の主であるリーゼはもう休んでいる。子供だから、夕食を食べたら、すぐに就寝の準備にかかるのだ。
なにやらリーゼは誤解しているようであるが、仲間の元を離れ、ひとり鉱山にいたのは、追い出されたからでも仲間外れにされたからでもない。
国に戻れば、それなりに慕ってくれる相手もいる。ムラトの持つ技術を受け継ぎたいと思っている者も。
ただ、ムラトが自分の好奇心の赴くままに外の世界を見て回っているだけなのだ。旅をした先で、自分の能力を生かせる場所を探すのが好きなのだ。
その点、この町は悪くない。ドワーフが得意とする鍛治仕事も土木関係の仕事も山のようにある。
(……家がないからあそこで寝泊まりしていると思われているのには、笑ってしまったがなぁ)
「食堂にしましょう。ああ、おつまみも必要ですね……厨房に何かないか見てきます。先に食堂に行っていてください」
火酒の瓶をムラトに押し付け、アルダリオンは急ぎ足に厨房の方に向かう。彼の背中を見送り、ムラトは渡された瓶に目をやった。
「……この家は、悪くないな」
この屋敷の主であるリーゼはもう休んでいる。子供だから、夕食を食べたら、すぐに就寝の準備にかかるのだ。
なにやらリーゼは誤解しているようであるが、仲間の元を離れ、ひとり鉱山にいたのは、追い出されたからでも仲間外れにされたからでもない。
国に戻れば、それなりに慕ってくれる相手もいる。ムラトの持つ技術を受け継ぎたいと思っている者も。
ただ、ムラトが自分の好奇心の赴くままに外の世界を見て回っているだけなのだ。旅をした先で、自分の能力を生かせる場所を探すのが好きなのだ。
その点、この町は悪くない。ドワーフが得意とする鍛治仕事も土木関係の仕事も山のようにある。
(……家がないからあそこで寝泊まりしていると思われているのには、笑ってしまったがなぁ)