幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
「ありがと。本当に、皆気を付けて行ってきてよね」
「もちろん。リーゼお嬢様に心配をさせるような真似はいたしません」

 アルダリオンは、リーゼの前で膝をつく。彼は、リーゼをお姫様のように扱う。
 それが、くすぐったくて、彼の腰に抱き着いた。

「リリンダ。リーゼお嬢様は、いつもの時間にきちんと寝室にお連れしてください。お嬢様がぐずるようなことはないと思いますが……」

 リーゼがしっかりしているから大丈夫とにおわせているあたり、アルダリオンはリーゼの扱いを完璧に心得ている。
 皆のことは心配だが、アルダリオンの期待は裏切らないようにしよう。
 

 * * *

 

 住民の半分が留守にしている屋敷は、いつになくしんとしていた。夕食の席も寂しくて、食欲も減退しがちだった。だが、アルダリオンに心配はさせたくなかったから、いつもの時間に寝室に入った。

「――起きて」

 どのくらい眠っていたのだろう。揺さぶられてぱっと目を開くと、あたりはまだ暗かった。まだ夜中らしい。リリンダと話をしている間に寝落ちてしまったようだ。

「ヤダ、眠い」

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