幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
間近に整った顔が迫ってくるのはなかなか眼福だったので、リーゼは目を見開いてその光景を見ていた。
「オルシウスは、綺麗な顔をしているねぇ」
「僕にキスされても、全然ドキドキしないんだもんねぇ。本当、面白い」
大きく開け放った窓から、オルシウスは宙に飛び立つ。すぅっと上昇したかと思ったら、屋根の上に降り立った。
優雅な仕草でオルシウスは屋根の上に腰掛け、リーゼを改めて膝の上に抱えなおす。
「――ほら、見てよ。これが君の領地。夜の姿は、夜の姿で美しいよね」
「うん、綺麗。リーゼ、自分の領地がこんなだったなんて知らなかった」
眼下に広がるのは、美しい景色。ところどころ明かりがついているのは、夜更かしをしている人の家だろう。フクロウの鳴く声が、遠くから聞こえてくる。
夜の風はかなりひんやりとしていて、リーゼは思わず身を震わせた。それに気づいたオルシウスは、マントの前をしっかりとかきあわせ、リーゼを自分の方に引き寄せる。
見た目はチャラいが、紳士である。
「本当に君って変わってるねぇ」
「そう? そうだねぇ……変わってると言えば、変わってるかもね」
「オルシウスは、綺麗な顔をしているねぇ」
「僕にキスされても、全然ドキドキしないんだもんねぇ。本当、面白い」
大きく開け放った窓から、オルシウスは宙に飛び立つ。すぅっと上昇したかと思ったら、屋根の上に降り立った。
優雅な仕草でオルシウスは屋根の上に腰掛け、リーゼを改めて膝の上に抱えなおす。
「――ほら、見てよ。これが君の領地。夜の姿は、夜の姿で美しいよね」
「うん、綺麗。リーゼ、自分の領地がこんなだったなんて知らなかった」
眼下に広がるのは、美しい景色。ところどころ明かりがついているのは、夜更かしをしている人の家だろう。フクロウの鳴く声が、遠くから聞こえてくる。
夜の風はかなりひんやりとしていて、リーゼは思わず身を震わせた。それに気づいたオルシウスは、マントの前をしっかりとかきあわせ、リーゼを自分の方に引き寄せる。
見た目はチャラいが、紳士である。
「本当に君って変わってるねぇ」
「そう? そうだねぇ……変わってると言えば、変わってるかもね」