幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
アルダリオンの腕からぴょんと飛び降り、手を繋いで歩き始める。
「領主様、今日はどうしたんですか?」
「アルダリオンとお散歩中なの!」
リーゼの姿を見かけると、街の人達が手を振ってくれる光景にももう慣れた。アルダリオンと繋いでいない方の手をぶんぶんと振ると、皆、リーゼに笑顔を向ける。
「リーゼお嬢様は、領主として、皆に大切にされているのですよ。それは、リーゼお嬢様が、行動した結果です」
「リーゼ、たいしたことはしてないのに」
そう口にしたら、アルダリオンはにこにことした。
「そこがリーゼお嬢様の素晴らしいところですとも」
時々、彼のリーゼを見る目は曇っているんじゃないかと思う。リーゼはそこまでできた人間ではないのだが。
(……まあ、いいか)
それで困るわけでもないし、このままにしておこう。
「……主、アルダリオン。なんか、様子がおかしいぞ」
足元の死角から声がして、リーゼは身体をひねった。犬達のところに行っていたはずのシドが、いつの間にか合流している。
「様子がおかしいって、どういうこと?」
「領主様、今日はどうしたんですか?」
「アルダリオンとお散歩中なの!」
リーゼの姿を見かけると、街の人達が手を振ってくれる光景にももう慣れた。アルダリオンと繋いでいない方の手をぶんぶんと振ると、皆、リーゼに笑顔を向ける。
「リーゼお嬢様は、領主として、皆に大切にされているのですよ。それは、リーゼお嬢様が、行動した結果です」
「リーゼ、たいしたことはしてないのに」
そう口にしたら、アルダリオンはにこにことした。
「そこがリーゼお嬢様の素晴らしいところですとも」
時々、彼のリーゼを見る目は曇っているんじゃないかと思う。リーゼはそこまでできた人間ではないのだが。
(……まあ、いいか)
それで困るわけでもないし、このままにしておこう。
「……主、アルダリオン。なんか、様子がおかしいぞ」
足元の死角から声がして、リーゼは身体をひねった。犬達のところに行っていたはずのシドが、いつの間にか合流している。
「様子がおかしいって、どういうこと?」