幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
「サージが考えたんでしょ。そして、ムラトが工事を頑張ってる。リーゼは、何もしなくていいんだもんねぇ」
「リーゼは、そこにいるだけでいいんだ」

 たしかに、上に立つ者がいなければどうにもならないのだから、これでいいのだろう。リーゼは、サージの言う通り、頭としてその場にいればいいのだ。

「ああ、こんなところにいたのですね。リーゼお嬢様、お手紙ですよ」

 アルダリオンが、手紙を手に防壁に上ってきた。リーゼは手紙を受け取ったものの、そこで固まってしまう。

「……これって」
「王宮から……ですね」

 真っ白な上質の封筒に施された封蝋は、王家の紋章をかたどったものだった。あて先はリーゼで間違いない。

「王宮から、なんだろ?」
「ヴハ王国の侵攻を退けましたよね。それで、陛下がリーゼお嬢様を褒賞したいと、そのようなお話でした」
「ふぅん」

 アルダリオンは、使者からある程度の話を聞いていたのだろう。手紙の内容を見なくても、何が書かれているのか想像がついているようだ。
< 273 / 310 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop