幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
「ヴハ王国の侵攻も当分ないし、長雨の時期は過ぎているし。そもそも日常業務はそれぞれの長達がやってるよね――誰か残る必要、あるのかな? 居候が勝手についていくだけじゃない?」

 リーゼについていきたいという欲求が先走っているにしても、オルシウスの言い分には一理ある。皆、うんうんとうなずいていたけれど、リーゼは頭を抱え込んでしまった。

「ごめんねぇ、ごめんねぇ! そう言えば、リーゼ皆にお給料払ってなかった……!」

 働かざる者食うべからず。それは当然なのであるが、働いている者にまったく報いていない現状というのはどうなのだ。

「皆を搾取してるつもりはなかったの……!」

 皆の力をただ使いしていたことに今さら気づき、穴があったら入りたいどころではなく、自ら穴を掘ってその中に入りたい気持ちに陥った。

「いいんですよ、お嬢様。我々、必要なものはきちんといただいていますし充分ですよ」

 昼夜問わず働いているであろうアルダリオンがリーゼを慰めにかかる。

「俺は、珍しい鉱物を現物支給してもらっているしな。それが給料だろ」

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