幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
 ムラトには、鉱山で採れるものは好きに使ってくれと言ってある。それで給料分間に合っているのだろうか。

「家畜の血を分けてもらっているだけで、僕達としては十分だねぇ。その他のものって、僕達の美貌にほれ込んだ資産家が勝手に貢いでくれるし」

 オルシウスは、なんだかとんでもないことを言いだした。彼の発言は、それはそれでどうなのだ。

「――シドは?」
「そもそも給料という概念がない」

 鼻をぐすぐす言わせながら、シドの方を見たら、いつの間にか子犬の姿に変化していた。彼は、こてんと首を傾げた。実にあざといが、可愛らしいのも否定はできない。

「うわあん、皆ありがとー! これからはちゃんとお給料出すからねぇ……!」
「一度公爵に、報告もしなければなりませんしね。何か言われると面倒ですから、契約書は作っておきましょう。この地の守りについては心配する必要ないでしょうし」

 両腕を組んだアルダリオンは思案の表情になった。
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