幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
 横からアルダリオンが忠告してきた。オルシウスの周囲には、かなり強力な吸血鬼がそろっているらしい。転移魔術を使えるのは、そのうち二人だけだそうだが、それでも多い。

「では、すぐに出立の準備を始めましょう。三日後には、出立した方がいいでしょうね」

 最初に立ち上がったのはアルダリオンだった。
 馬車の支度、道中の宿の手配、ここに残る者達への留守中の指示、とやらなければならないことはたくさんある。

 てきぱきと準備は進められ、予定通り三日後には旅立ちの時を迎えていた。
 ここに来た時同様、リーゼとリリンダは馬車に乗る。リーゼも乗馬の練習を始めたところだが、体力のことを考えると馬車の方がいい。
 日中、あまりに日に当たりたくないからという理由でオルシウスも馬車に乗ることになった。シドも馬車に乗ることになったのは、本来の姿で馬車と並走すると非常に目立つからだ。
 他の三人は、交代で御者を務め、馬車を御していない時には、護衛として馬車と並走する。

(……護衛が二人っていうのは、警護が手薄に見えるだろうけど)

 皆の武器や防具に、改めて”硬化”をほどこしながらしながらリーゼは思った。
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