幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
 オルシウスの言葉にリリンダが付け足し、リーゼは納得した。

「今回は、盗賊に襲われる心配もしなくていいだろうしなぁ」

 子犬の姿になって、オルシウスの隣に乗り込んでいるシドは、のんびりと丸くなっていた。道中、昼寝を決め込むつもりのようだ。

「そうだね、皆がいるしね……」

 サージは普通の人だけれど、ムラトはすぐにドワーフとわかるし、アルダリオンはエルフであるというのも一目見ればわかる。
 エルフとドワーフが行動を共にしているところに襲いかかって、無傷で金品を奪えると思う者もいないだろう。
 万が一、ドワーフとエルフ程度ならどうにかなると判断する程度に凶悪な盗賊がいたとしても、馬車の中にはさらに吸血鬼とフェンリルがいる。
 サージもリリンダも護衛としては非常に優秀だし、全員装備しているのは、リーゼが魔力を付与して強化した武器と防具。過剰防衛になる可能性を心配した方がいいかもしれない。
 特に道中、盗賊に襲われるようなこともなく、デリモを出立して二週間で王宮に到着した。

「デリモの領主、リーゼ様でございます」

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